中1投資家の企業分析記

投資の芽を育てる企業分析記

株式会社オービックビジネスコンサルタント ~高度な経理効率化を支える企業~

この企業が提供している製品は、この世に「高度な経理の効率化の需要」が存在し続ける限り、その需要に応えるために必要とされるものです。

この記事では、短期的な株価変動や短期的な投資指標そのものを重点とするのではなく、なぜこの企業やその製品が長期的に選ばれ続けているのか
そしてその需要をどのように維持しているのか、

その上でどんな課題点があるのか、を中心に整理します。

なお、財務指標や業界平均との比較については、
その事業の強さや持続性を確認するための補足材料として用います。

※これは特定の投資商品購入を推奨するものではありません。ご購入の判断は自己責任でお願いします。

 

・基本情報(事業内容等)

株式会社オービックビジネスコンサルタントは「勘定奉行」という経理ソフトを展開している企業です。テレビコマーシャルを見たことがある方も多いと思いますが、簿記2級を学んでいる身として本当に驚かされます。少し脱線しますが、私が現在進行形で苦戦している連結会計クラウドで結び付けたり、レンタルかリースかの識別が実務では非常に難しいらしいんですが、それもAIが識別するというオプションがあったり。要は煩雑な処理がものすごく楽になりそうな機能がたくさんあります。

大手3社の月額料金なのですが、勘定奉行多機能あまり固定費が高くなるデメリットはありあすが、実績やサービス内容を見ると成長期にある中小企業からは一番導入されそうだな、と考えました。

シェア率等

年間売上高が5億から50億の中小企業向けシェア率は約18%で一位です。意外と少ないと感じる方もいるかもしれませんが、ほかの製品は10%以下で各層に特化しているから盤石な地位を築いているという事になります。統合基幹業務システム・人事/HRテックソフト/サービス各部門で顧客満足度1位など、日経の賞を数多く受賞していることもあって今後もシェアは拡大していけるんじゃないかなと考えています。

 

・選定理由

営業利益率&業績の伸びと今後の需要

他の大手経理ソフト企業の営業利益率はせいぜい8%程度なのですが、それを優に超えて、オービックビジネスコンサルタント46.3%と突出して高く、売上高及び営業利益はそれなりに浮き沈みがあるものの、長期で見れば右肩上がりになっています。

また、まだデジタル化の余地が大きい年間売上高5億から50億の企業は半分くらいあり、業績が上がってきて業務を効率化したいと考える中小企業が勘定奉行に乗り換える可能性もあるのでまだまだ需要は開拓できます。ただ、昨今の副業ブームではあまり経理ソフトを導入する事業者は少ないと思いますが、それでも仮に導入したとしても最安値の弥生あたりを選びそうなので、副業ブームには乗れないかなと思います。一方に成長の余地があるだけでもそっちの方に集中できるので、一概に悪いこととは言えませんね。

財政健全性&株主還元政策

自己資本比率も同業他社平均が3~40%付近なのに対して、オービックビジネスコンサルタント78.2と大幅に上回っていて、有利子負債も0です。

当座比率という短期支払能力を表す指標は約434%で、目安の100%を大きく上回っており、固定比率という長期的な財務安定性を表す指標は約27%と、優良基準の100%以下を達成しています。

配当利回り約1.6%と低い方ですが、配当性向当期純利益のうちどれだけの割合を配当として出しているか)約45%と営業利益率を見れば成長企業なのに配当性向は成熟企業という分かりにくいスタンスです。配当が低く見えているのは、PERやPBRが非常に高いから財務諸表的には丁度いい水準ですが株価に見合った水準ではない、ということかなと考えました。このあと数値は出しますが、営業CFに対して現金同等物が非常に多いので、株主還元や研究開発などもっと機動的な財政出動をしていくべきとも考えました。

 

・財務諸表のポイント

1.営業利益率30%以上…46%付近で余裕の達成

2.自己資本比率80%以上…78.2%で達成していないが許容範囲

3.有利子負債0…0で達成

4.ROE15%以上…10.5%で未達成

5.ROA10%以上…7.8%で未達成

→キャッシュをそれなりにためているから非効率という数値が出ている?

6.営業CFが黒字…176億円で黒字

7.業績が右肩上がり…浮き沈みはあるものの大体右肩上がり

8.現金同等物が営業CFの2~3倍…約9倍で貯めすぎか

 

・ビジョンのポイント

(中期経営計画が見つからなかったため)

(1)既存顧客基盤の維持強化
契約継続率99.4%の維持と、バージョンアップによるUp to クラウドの推進 

(2)新規顧客の獲得
クラウド対応強化、製品機能の高度化による差別化、新製品・サービスの投入
デジタルマーケティング、広告宣伝の強化、パートナーエコシステムの強化 

(3)適用業務領域の拡大・奉行クラウドEdgeの拡販による顧客単価の上昇
奉行クラウドEdgeの新規事業領域の確立、既存顧客へのクロスセル強化

 

・まとめ

株式会社オービックビジネスコンサルタントは今後の人手不足を少しでも解消し、業務効率化・高利益実現に寄与するために高度な経理業務効率化を求める需要を汲み取る勘定奉行シリーズを展開しており、既存顧客基盤と高単価・高品質を武器にSaaSでそれなりの地位を確立しています。ストック型ビジネスでここまでの高利益率を実現しているのは面白く、今後の新規顧客獲得もこれから成長期に入る企業やさらに効率化したい企業に目星をつけることが出来そうです。自己資本比率が非常に高く、キャッシュも大量に溜め込んでいるため、この潤沢なキャッシュを武器に公共向け会計ソフトや低単価会計ソフトなど新規ソフトを開発すれば長期需要がさらに見込めるんじゃないかなとも思います。(やるかはわからない)。独自指標はあまりクリアしていないので、今後株価が落ち着いて積極財政にかじを切るくらいの勢いになれば、十分投資対象に値すると考えました。

・出典

クラウド会計ソフト・システムなら奉行のOBC

マネーフォワード クラウド

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いつも愛読させて頂いておりますので、ご紹介させてください。
私は、会社四季報営業利益率が20~30%以上,自己資本比率が80%以上
企業に目星をつけて、そこから「この会社は業績が長期で右肩上がりかな?」「シェア率はどのくらいかな?」などをPCで検索しています。
気軽にパラパラとめくるだけで、1社は候補が見つかります

そのうえで、正しく投資をすればもとはとれます(私自身、会社四季報を参考にさせて頂いて、個別株で約10%で運用させていただいておりますので)