
この企業が提供しているサービスは、この世に「不動産投資」が存在し続ける限り、それサポートに必要とされるものです。
この記事では、短期的な株価変動や短期的な投資指標そのものを重点とするのではなく、なぜこの企業やその製品が長期的に選ばれ続けているのか、
そしてその需要をどのように維持・拡大しているのか、
その上でどんな課題点があるのか、を中心に整理します。
なお、財務指標や業界平均との比較については、
その事業の強さや持続性を確認するための補足材料として用います。
※これは特定の投資商品購入を推奨するものではありません。ご購入等に関するご判断等は自己責任でお願いを致します。
※CVP分析は売上原価を変動費、販売費及び一般管理費を固定費とみなします。
①の記事↓
vuv-kigyobunseki.hatenadiary.jp
財政健全性

自己資本比率は同業他社平均が60%付近と業界全体で見ても高いですが、楽待は90%前後と上回っており、有利子負債も0で無借金経営をしています。
当座比率という短期支払能力を表す指標は約180%で、目安の100%を上回っており、固定比率という長期的な財務安定性を表す指標は約88%と、優良基準の100%以下を達成しています。理由としては売上債権が非常に多く、無借金経営をしていています。また利益の蓄積が大きく、同時に固定資産も多いビジネスモデルなので、この数値が出たのかなと思います。
お金の使い道

まぁ正直なところを申し上げますと、投資を渋っている企業ではなさそうなので、切り口に困りながら適当にキャッシュフロー計算書というお金の使い道を明らかにする財務諸表の一部を眺めていましたら、面白い事が分かりました。

営業活動によるCFが、本業で実際に入ってきたお金です。これが大体6億円です。
有形固定資産の取得による支出
この科目は約40倍となっています。
楽待は情報プラットホーム運営企業なので、有形固定資産はいらないんじゃないかと思いますが、PV数が23%増、チャンネル登録者数が35%増で,追加でサーバーを購入しないと、処理が追い付かないから取得したのではないかと思います。
サイトの利用に不便のないように設備投資に踏み切ったのではないでしょうか。
資金繰りが…
上での紹介した通り、本業で入ってきたお金が6億円なんですが、株主還元なり設備投資で10億円程度支出しています。ということは、資金繰りが悪化しています。
法人税の支払額が増えたり、設備投資をしたせいというのもあると思いますが、それを標準に慣らしても、残高が減っています。
株主還元が身の丈に合っていないのではと推測できます。
法人税
そもそも論で前年同期比で純利益が38%程度増えているのに、小計で差が20%増にまで縮まっていることも変なんですが、上から3番目の「法人税等の支払」というところを見てください。2倍超になっています。ちなみに法人税の支払は後払い式なので、前期のもので、それを今期納付したんです。

説明するために、上の表を自作しました。
法人税を多く払う事で、将来に税金が安くなる資産が手に入ります。そして、それを今年度に行使して今年度の税金を安くします。
ややこしいですね。本当に税制ってのは…
さて、要は何が言いたいかというと、法人税が少なくなるので次の決算での純利益が増えるのではないかと予想できます。
株主還元政策とCVP分析

楽待のHPによると「当社は、株主の皆様への利益還元を経営上の重要課題と位置づけており、配当金については配当性向20%を目安としています。」としています。配当利回りは1.5%程度で高配当とは言えない言える水準です。
続いてCVP分析なんですが、まずそれってなんぞやと思う方が大半だと思いますので、説明します。CVP分析とは簿記2級の一つの論点で経営判断に必要な数値を求めるためのものです。これで学んだことを企業分析にも生かそうと思ったので、今回取り入れます。計算過程は誰も興味がないと思うので、当座比率を紹介するやり方でこちらもお伝えします。

損益分岐点売上高(これだけ売上を出せばトントンだよ)という指標は約11.7億円です。つまり、11.7億円売上さえすれば次の1円から黒字になっていくということです。
これだけわかっても「で、結局今の売上よりどのくらい落ちればトントンなの?」と思う方がいると思いますので、それがわかる「安全余裕率」と言う指標を計算してみました。それは約63.1%でした。要は「6割売上が落ちてもまだギリギリ黒字だよ」ということです。かなり余裕がありますね。
・財務諸表のポイント
1.営業利益率30%以上…49%程度達成
2.自己資本比率80%以上…90%付近で達成
3.有利子負債0…0で達成
4.ROE15%以上…25%程度で余裕の達成
5.ROA10%以上…22%程度で余裕の達成
6.営業CFが黒字…14億円付近で黒字
7.業績が右肩上がり…数年下がりはあるが、中長期で見れば右肩上がり
8.現金同等物が営業CFの2~3倍…2倍程度で達成
まとめ
楽待株式会社は、国内投資用不動産市場で重要ポストに座っており、圧倒的なプラットフォーム規模・一つで完結するサービス設計・不動産投資に特化したメディア戦略・特許技術・Yahoo!ファイナンスとの連携という5つの強みを持って参入障壁を自ら高くして、高シェアを実現しています。ただ、業界構造的に日本不動産市場は拡大要素が少なく、需要が増え続ける可能性は低いんじゃないかと考えることができます。
現状の資金繰りは厳しく、現金等の残高は2年前から2分の1弱縮小しているので、現状は投資対象への検討が厳しいと考えました。
出典&アフィリエイト
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会社四季報 2026年2集 春号 2026年 4月号 [雑誌]
いつも愛読させて頂いておりますので、ご紹介させてください。
私は、会社四季報で財務諸表のポイントをかなり満たしている
企業に目星をつけて、分析を行っています。
気軽にパラパラとめくるだけで、1社は候補が見つかります。
そのうえで、正しく投資をすればもとはとれます(私自身、会社四季報を参考にさせて頂いて、個別株で約15%で運用させていただいておりますので)