小6投資家の企業分析記

投資の芽を育てる企業分析記

【企画】会計の視点から見た日本政府の財政 ~調べると意外な結果が~

今回は企業分析から少し離れて、日本政府の貸借対照表を分析していきます。軽く理由を説明しておきますと、衆院解散報道で討論番組も増えてきて、政府債務残高が…みたいに各党、メディアが取り上げていますが、それってBSの資産に目を向けていないんじゃ、という事を思って実際のところどうなのか、ということで調べました。

このように、これからも少しずつ政府や地方自治体などのBSを分析していく企画もはさみながら企業を調べていきます。

報じられている日本の財政問題

まずは報じられている我が国の財政問題について簡単に説明します。

日本政府には1200兆円ほどの負債があって、これをGDP比にすると約240%で先進国の中でもずばぬけて高い比率です。さらに高市政権の積極財政でさらに負債が増えて、返済不能に陥って財政破綻しかねない」これが一般的に言われていることです。これには資産が一切注目されていないことに対して疑問を持ったというわけです。

政府貸借対照表分析

独立行政法人を含む政府連結貸借対照表

それでは財務省が公表しているBSを見てみましょう

細かすぎてわからないですよね。ざっくり資産・負債・純資産を私が表でまとめたものが

(政府資産合計にも約)注目してほしいのは右下の純債務残高なんですけど、約696兆円と、債務残高ではなく純債務残高でみると(前提が違うので)報道でよく取り上げられている資料の半分以下になっています(再びですが前提が違うわけで、メディアが資料を捏造しているわけではありません)。これを対名目GDP比にすると約110%になります。ただ、それでも経済規模同等以上の債務を抱えているので、これだけで各党が積極財政を訴えるのか疑問に思いました。

日銀を含む統合政府連結貸借対照表

図書館でいろんな本を見ていますと、安倍政権での政策ブレーンだった経済学者の髙橋洋一先生が「財政は日銀を含んでみるべき」と書いてあって、検索エンジンで政府と日本銀行の関係を見ていたら、日銀の利益は最終的に国庫納付金として納められるらしく、それは連結会計親会社の損益勘定に振り替える仕訳と似ていると感じて、日本銀行を含む統合政府連結貸借対照表を作りました。

作成時は連結会計を基本しか学んでいなかったので、AIと協力して修正仕訳もざっくり行って作成しました。

この純負債を対GDP比にすると約80%になります。報道の3分の1になりました(再三言いますが会計的に考えればこっちなんじゃないか、という話です)。確かにこれなら積極財政でもそこまで財政は崩れないだろうし、工事などで資産を増やしたら貸借相殺されるので、高市政権の危機管理投資もその分野が一部ありますし、連結会計に基づいているのでトラスショックみたいに経済が無茶苦茶になる、ということはありえないと感じました。

まとめと補足

この記事は髙橋先生が提唱していることをベースとしていますが、私は負債のみで見るよりはまだBSで見る方がいいんじゃないかなと思います(賛否あるので一つの考え方としてとらえてください)。その上で、野党が批判しているほど日本の財政は悪いものじゃないと感じました。ただ主流の意見ではないので、今後も簿記を学んで間違っているところがあれば、再編集して読者の皆様にお伝えできればと思います。

他にも負債を有利子に限定し、売掛債権的存在の税収10年分(憲法に国民の義務として明記されていて、ほぼ確実に回収できるため)を計上すべき、という考え方もあるらしいです。ありえないことではないな、と感じたのでまた機会があったら応用編という名前で投稿しようと思います。

出典

財務省

ホーム : 日本銀行 Bank of Japan

日本は世界1位の政府資産大国(少し古いですが)